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ネガティブキャンペーンとは?違法になる5つの法的リスクと事例・初動対応を解説

ネガティブキャンペーンとは?違法になる5つの法的リスクと事例・初動対応を解説

「ネガティブキャンペーンってよく聞くけど、実際どういう意味なんだろう?」

「もしかして違法になることもあるの?」

そんな疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

ネガティブキャンペーン他者を批判・非難し、自分や自分の組織を有利にしようとする手法です。

結論から言えば、ネガティブキャンペーンそのものは違法ではありません。

事実に基づき、発信者を明らかにして行う批判は、原則として適法な表現です。

一方で、虚偽の事実を混ぜた瞬間に名誉毀損罪や不正競争防止法違反に切り替わり、民事・刑事の両方で責任を問われます。

境界線は「感情的かどうか」ではなく、「その内容が事実として証明できるか」にあります。

さらに現在は、一度広まった悪評が検索結果やサジェスト、そして生成AIの回答にまで残り続けます。

削除して終わりではなく、その後の情報の見え方まで管理する必要があるのが、これまでとの決定的な違いです。

この記事では、ネガティブキャンペーンの意味と誹謗中傷との違いを整理したうえで、違法になる5つのケースを法律別に解説します。

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あわせて、国内外の事例、職場で起きるケース、被害を受けたときの対処法までをまとめました。

なお、本記事で紹介する事例について、当社は一切関与しておらず、内容に関する責任を負いかねます。
各事例の記述は、判決報道・行政資料・当事者の公式発表など公開情報に基づいています。

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ネガティブキャンペーンとは?わかりやすく解説

ネガティブキャンペーンとは?わかりやすく解説

ネガティブキャンペーンとは、選挙・広告・ビジネスなどの競争の場面で、相手や競合の否定的な情報を意図的に発信し、その評価を下げることで自分や自社を相対的に有利にしようとする手法です。

ポイントは、「否定的な情報を発信する行為」そのものを指す言葉であり、その内容が真実であるか虚偽であるかは含まれていない点にあります。

事実に基づく批判もネガティブキャンペーンですし、虚偽を含む攻撃もネガティブキャンペーンと呼ばれます。

両者は言葉としては同じでも、法的な扱いはまったく異なります。

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近年は選挙や広告の枠を超えて、SNSでの投稿、口コミサイトへの書き込み、職場での言動に対しても「ネガキャン」という言葉が使われるようになりました。

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英語表記と直訳の意味

ネガティブキャンペーンは、英語では 「negative campaign」と表記され、直訳すると「否定的な運動」を意味します。

主に選挙や広告活動において、相手の評判を下げる目的で意図的にネガティブな情報を発信する行為を指します。

たとえば、選挙戦では、対立候補の政策や過去の発言、行動などの欠点を取り上げて批判する広告が、典型的なネガティブキャンペーンの一例です。

また、ビジネスの場面では、競合他社の製品やサービスの問題点を強調したり、消費者の不安を煽るような戦略もこれに該当します。

さらに近年では、この手法が選挙や広告の枠を超え、職場の人間関係やSNS上でのやり取りでも「ネガキャン」という言葉が使われるようになっています。

たとえば、SNSでライバルの行動を批判的に投稿することがネガティブキャンペーンと呼ばれるケースもあります。

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ネガティブキャンペーンは必ずしも違法ではありませんが、情報の真偽や発信方法によっては、誹謗中傷や名誉毀損と見なされる場合もあるため、慎重な判断が必要です。

ネガティブキャンペーンの言い換えや類語は?

ネガティブキャンペーンには、ニュアンスの異なる複数の類語があります。

使い分けを誤ると、意図せず相手を貶める表現になってしまうため、違いを押さえておく必要があります。

以下の言葉は、ネガティブキャンペーンと類似していますが、微妙な違いがあります。

用語意味違法性
ネガキャンネガティブキャンペーンの略語。SNSや日常会話で広く使われる内容による
否定的プロモーション否定的な情報を用いて競争相手の評価を下げる活動内容による
ネガティブ・アプローチ競合の欠点を強調し、自社の優位性を訴求する営業・広告手法内容による
比較広告競合商品を比較対象として示し、客観的な指標で比較する広告3要件を満たせば適法
営業誹謗競争関係にある他社の信用を害する虚偽の事実を告知・流布する行為不正競争防止法違反
誹謗中傷根拠のない悪口や人格攻撃違法となる可能性が高い
中傷広告競争相手を根拠なく攻撃する広告違法となる可能性が高い
ディスる相手を否定したり批判したりするスラング内容による

同じ「批判」でも、比較広告は法令上の要件を満たせば適法であるのに対し、営業誹謗と中傷広告は虚偽を前提としているため、その時点で違法です。

「ネガキャン」が若者言葉として使う場合の意味

若者言葉としての「ネガキャン」は、企業間の競争や選挙活動とは異なる意味で使われます。

職場や学校、SNSでの否定的な発言や態度全般を指し、特定の攻撃対象を持たないケースが多いのが特徴です。

たとえば「自分なんてどうせ役に立たない」といった自己否定的な発言は、「自分にネガキャンしている」と表現されます。

誰かを攻撃する意図はなく、場の空気を下げるニュアンスが中心です。

この用法が広がった背景には、SNS上で自虐が一種のコミュニケーションとして機能している事情があります。

ただし職場では、後述するとおりチーム全体の心理的安全性を下げる要因になります。

ネガティブキャンペーンと誹謗中傷の違い

ネガティブキャンペーンと誹謗中傷は混同されがちですが、実務上は3つの軸で切り分けられます。

この切り分けができると、自社が受けた投稿に対して「反論すべきか」「法的手段を取るべきか」の判断がつきます。

判断軸ネガティブキャンペーン誹謗中傷
内容の真実性事実に基づく(証明できる)虚偽・根拠がない、または人格攻撃
発信者明示されている(候補者・企業・広告主)匿名であることが多い
目的自らの優位性を示すこと相手を貶めること自体
反論の余地相手に反論の機会がある反論しても収束しにくい
法的な扱い原則として適法名誉毀損・信用毀損などに該当し得る
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ネガティブキャンペーンと誹謗中傷の違いを理解できると、批判を受けた場合も冷静に対応できます。事実確認と適切な反論が信頼回復の鍵となるでしょう。

ネガティブキャンペーンが違法になる5つのケース

ネガティブキャンペーンが違法になる5つのケース

ネガティブキャンペーンは、その方法や内容によっては複数の法律に抵触します。実務で問題になりやすい5類型を、根拠条文とあわせて整理します。

なお、2025年6月1日に施行された改正刑法により、懲役刑と禁錮刑は「拘禁刑」に一本化されました。

以下の法定刑は施行後の表記です。

違法となる行為根拠となる法律責任の種類法定刑・効果
社会的評価を下げる事実を公然と示す刑法230条(名誉毀損罪)刑事・民事3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
事実を示さず人格を侮辱する刑法231条(侮辱罪)刑事・民事1年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金、または拘留・科料
虚偽の風説を流し信用や業務を害する刑法233条(信用毀損罪・偽計業務妨害罪)刑事・民事3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
競合の信用を害する虚偽の事実を告知・流布する不正競争防止法2条1項21号民事差止請求・損害賠償請求・信用回復措置
競争者の取引を不当に妨害する独占禁止法(一般指定14項)行政排除措置命令など
私生活上の情報を公開する民法709条・個人情報保護法民事・行政損害賠償、行政指導・命令
他社の広告物や画像を無断使用する著作権法刑事・民事10年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金など
実際より著しく優良・有利と誤認させる比較景品表示法5条行政措置命令・課徴金納付命令

社会的評価を下げた場合(刑法230条・231条)

相手の社会的評価を下げる行為は、事実を示したかどうかで適用される罪が分かれます。

名誉毀損罪は、公然と事実を摘示し、他人の社会的評価を低下させた場合に成立します。条文上、摘示した事実が真実であるか否かを問わない点が最大の特徴です。真実であっても、原則として名誉毀損罪は成立します。

名誉毀損罪が成立しない3つの免責要件

刑法230条の2により、次の3つをすべて満たす場合は罰せられません。

  1. 摘示した事実が公共の利害に関する事実であること
  2. その目的が専ら公益を図ることにあったこと
  3. 摘示した事実が真実であると証明されたこと、または真実と信じるだけの相当な理由があったこと

さらに、公職の候補者に関する事実については、真実であることの証明があれば罰しないと定められています(刑法230条の2第3項)。

選挙のネガティブキャンペーンが違法とされにくいのは、この規定があるためです。

裏を返せば、選挙以外の場面、たとえば企業間の競争や個人間のトラブルでは公益目的が認められにくく、名誉毀損に問われるリスクが高くなります。

事実を示さない人格攻撃は侮辱罪にあたる

具体的な事実を示さず、「無能」「詐欺集団」といった評価だけで相手を貶める行為は、侮辱罪(刑法231条)の対象です。

2022年7月の法改正で法定刑が引き上げられ、公訴時効も1年から3年に延長されました。

企業が受ける口コミや掲示板の書き込みは、事実の摘示を伴わない罵倒であることも多く、名誉毀損ではなく侮辱罪で検討すべきケースがあります。

信用を毀損した場合・業務を妨害した場合(刑法233条)

刑法233条は、虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて、他人の信用を毀損した場合(信用毀損罪)と、業務を妨害した場合(偽計業務妨害罪)を規定しています。

名誉毀損罪との違いは、虚偽であることが成立要件になっている点です。

たとえば、実際には問題がないにもかかわらず「あの店の料理に異物が入っていた」とSNSで拡散し、来店客が減少したようなケースが典型例です。

飲食チェーンに関する虚偽情報を投稿した人物が偽計業務妨害罪で逮捕された事例も報じられています。

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信用毀損罪と偽計業務妨害罪は非親告罪であるため、被害者の告訴がなくても捜査が進む点も、名誉毀損罪との実務上の違いです。

競合他社の信用を害した場合(不正競争防止法2条1項21号)

企業間のネガティブキャンペーンで最も直接的に問題となるのが、不正競争防止法2条1項21号の営業誹謗行為です。

同号は「競争関係にある他人の営業上の信用を害する虚偽の事実を告知し、又は流布する行為」を不正競争行為として禁止しています。

成立要件は次の3点です。

営業誹謗行為の3つの成立要件
  • 加害者と被害者が競争関係にあること
  • 告知または流布された事実が虚偽であること
  • その内容が営業上の信用を害するものであること

「告知」は特定の相手に伝えること、「流布」は不特定多数に広めることを指します。

取引先1社へのメールでも「告知」に該当するため、SNSでの拡散に限らず成立し得ます。

なお、権利侵害の事実がないにもかかわらず、ECモールの権利侵害申告フォームを使って競合商品の削除を申告する行為も、営業誹謗行為と判断された裁判例があります。

主観的な意見のつもりでも「事実の告知」と評価される傾向がある点には注意が必要です。

この規定に違反した場合、差止請求、損害賠償請求に加え、信用回復措置として謝罪広告の掲載を命じられる可能性があります。

プライバシーを侵害した場合(民法709条・個人情報保護法)

相手の私生活上の情報を暴露する形でネガティブキャンペーンを行った場合、次の法律に抵触します。

プライバシー権侵害(民法709条)

私生活上の平穏を不当に侵害する行為は、不法行為として損害賠償責任を負います。無断で撮影した写真や映像を公開する行為が典型例です。

名誉毀損(刑法230条)

私生活の秘密を暴露し、社会的評価を低下させた場合は名誉毀損罪にも該当し得ます。

個人情報保護法違

本人の同意なく個人情報を取得・利用・第三者提供する行為は原則として違法であり、個人情報保護委員会による指導・勧告・命令の対象となります。

役員の私生活上の問題をSNSで公開する、住所や家族構成を無断で晒すといった行為は、これら複数の法律に同時に触れる可能性があります。

著作権を侵害した場合・景品表示法に違反した場合

批判の材料として他社の制作物を使う場合と、比較して自社の優位を訴える場合で、問題となる法律が変わります。

著作権侵害

競合他社の広告画像、商品写真、動画、Webサイトの文章などを、権利者の許諾なくネガティブキャンペーンに使用すると著作権侵害となります。
批判のために引用する場合は、著作権法32条の引用の要件(主従関係、明瞭区別性、必然性、出典明示)をすべて満たす必要があります。

景品表示法(優良誤認・有利誤認)

競合と比較して自社が著しく優良または有利であると誤認させる表示は、景品表示法5条が禁止する不当表示にあたります。措置命令や課徴金納付命令の対象となるため、比較を伴う広告では特に注意が必要です。

適法な比較広告と違法なネガティブキャンペーンの境界線

適法な比較広告と違法なネガティブキャンペーンの境界線

競合を名指しした広告は、日本でも禁止されていません。

問題は「どこまでなら許されるのか」であり、その基準は行政のガイドラインで示されています。

比較広告ガイドラインの3要件

消費者庁の「比較広告に関する景品表示法上の考え方」(比較広告ガイドライン)は、次の3要件をすべて満たせば景品表示法上問題とならないとしています。

  • 比較広告で主張する内容が客観的に実証されていること
  • 実証されている数値や事実を正確かつ適正に引用すること
  • 比較の方法が公正であること

②については、調査結果の一部だけを恣意的に抜き出さないこと、調査機関・調査時点・調査対象などの条件を広告中に表示することが求められます。

「スポーツカーの販売実績1位」の調査結果をもって「車の販売実績1位」と表示するような引用は、不当表示にあたるおそれがあります。

③については、比較項目の選び方、比較対象の選び方、自社の短所の扱いが判断要素になります。

自社に有利な項目だけを抜き出し、商品全体が優れているかのように示すと公正性を欠くと評価されます。

公開前チェックリスト7項目

競合に言及するコンテンツを出す前に、次の7項目を確認してください。

家電メーカーの事例
  • 主張の根拠となる調査データや公表資料が手元にあるか
  • 調査機関・調査時点・調査対象を明記しているか
  • 比較条件をそろえているか(価格なら同一時点・同一構成か)
  • 自社に不利な項目を意図的に隠していないか
  • 競合の画像・ロゴ・広告物を無断使用していないか
  • 事実と意見を明確に分けて書いているか
  • 表現が人格や属性ではなく、商品・サービスに向いているか

このうち1つでも満たせない場合、その主張は削除するか、根拠を用意してから公開する判断が安全です。

選挙のネガティブキャンペーンは違法じゃないの?

選挙のネガティブキャンペーンは違法じゃないの?

選挙におけるネガティブキャンペーンは、対立候補の政策や過去の言動を批判し、有権者に自らの優位性を示す手法です。

事実に基づき、公共性・公益性が認められる批判であれば、名誉毀損罪には問われないのが原則です。

虚偽事項公表罪(公職選挙法235条2項)

虚偽の事実を用いた場合は、公職選挙法235条2項の虚偽事項公表罪が適用されます。

当選を得させない目的で候補者に関する虚偽の事実を公にし、または事実を歪めて公にした場合、4年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科され、選挙権・被選挙権も停止されます。

「事実を歪めて公にする」行為も対象に含まれるため、切り取りや文脈の除去による印象操作もリスクの範囲に入ります。

2026年成立の法改正によるSNS偽情報対策の強化

2026年7月13日、選挙時のSNS上の偽情報・誤情報対策を盛り込んだ公職選挙法および情報流通プラットフォーム対処法の改正法が成立しました。

2027年3月1日の施行が予定されており、翌春の統一地方選挙からの適用が念頭に置かれています。

主な内容は次のとおりです。

  • 利用者に対し、虚偽の事項や事実の歪曲によって選挙の公正を害さないようにする責務を明記する(罰則はなし)
  • 生成AIで作成・改変した画像や動画のうち、実際の撮影と誤認されるおそれがあるものについて、注意表示を義務付ける
  • 大規模プラットフォーム事業者に、偽情報の悪影響を軽減する措置を義務付ける
  • 一般有権者が選挙期間中に限り、電子メールで投票依頼を行えるようにする

企業が受けるネガティブキャンペーンの実態

企業が受けるネガティブキャンペーンの実態

企業が受ける被害は、選挙のような公然の批判より、匿名の書き込みや口コミの形をとることが大半です。

パターン典型的な発信元主な発生場所
元従業員による内部告発型退職者・元アルバイト転職口コミサイト、SNS、掲示板
競合による営業誹謗型同業他社、代理店Googleマップの口コミ、業界レビューサイト
顧客トラブルの拡散型実際の利用者X、Instagram、レビューサイト
なりすまし・偽装型第三者SNSの偽アカウント、偽レビュー

検索結果と生成AIに残る二次被害

書き込みそのものより深刻なのが、その後の情報の残り方です。

ネガティブな話題が一定量を超えると、次の3つの経路で長期的に露出し続けます。

検索結果への定着

社名で検索した際、ネガティブな記事や掲示板が上位に表示されます。

求職者の応募判断や、法人取引の与信判断に直接影響します。

サジェスト・関連キーワードへの表示

社名を入力した時点で「ブラック」「詐欺」といった候補語が表示されると、記事を読む前の段階で印象が形成されます。

生成AIの回答への反映

ChatGPTやGeminiなどの生成AIは、Web上の情報を参照して回答を生成します。

そのため、ネガティブな記事が参照元になると、社名を尋ねただけでその内容が要約されて提示されます。

検索結果と異なり、利用者は元のページを開かないまま結論だけを受け取るため、反論や補足の情報が届きにくいという特性があります。

投稿を削除できたとしても、すでに学習・参照されている情報がすぐに消えるわけではありません。

削除と並行して、正確な情報の露出を増やす対応が必要になります。

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ネガティブキャンペーンの事例

ネガティブキャンペーンの事例

ここでは、企業間の広告合戦と選挙の両方から代表的な事例を紹介します。

いずれも公表された報道および各社の公式発表に基づく内容であり、当社は各事例に一切関与しておりません。

以下、ご紹介する事例に関して、
当社は、関係性もとい、ご紹介している事例におけるいかなる関与もしておりません。

以下の内容について一切の責任を負いません。内容に関するご質問やご対応はできかねますので、あらかじめご了承ください。

デイジー広告(1964年 アメリカ大統領選)

1964年の米大統領選で放映されたテレビCMで、少女が花びらを数える映像から核爆発の映像へと転換する構成により、対立候補が当選した場合の危険性を印象づけました。

放映は1回のみでしたが、報道を通じて広く知られることとなり、ネガティブ広告の原型として今日まで言及されています。

出典:Museum of the Moving Image「The Living Room Candidate」

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直接的な批判を口にせず、印象操作のみで効果を上げた事例です。
同時に、この手法が現在の日本で用いられれば、事実の裏付けを欠く点で高いリスクを伴います。

マクドナルドとバーガーキングの応酬

バーガーキングは「Whopper Detour」キャンペーンで、マクドナルドの店舗付近にいる利用者に対して自社アプリのクーポンを提供する施策を実施しました。位置情報を活用した挑発的な手法として大きな話題を呼びました。

ベルギーでは、マクドナルドの近隣に出店したバーガーキングが、直火焼きを訴求する挑発的な広告を展開しました。

一方のマクドナルドは、直接的な反撃を避け、自社の品質やサービスを訴える広告で対応する傾向にあります。

出典:Adweek

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挑発を受けた側が同じ土俵に乗らない選択も、有効な対応の一つです。

匿名アカウントによる虚偽の口コミ投稿

飲食チェーンの店舗について虚偽の衛生上の問題を投稿し、拡散させた元アルバイト従業員が偽計業務妨害罪で逮捕された事例が報じられています。

投稿者は偽計業務妨害罪で起訴され、仙台地方裁判所は2024年10月24日、懲役1年の実刑判決を言い渡しました。

判決は、大量発生の事実はなかったと認定したうえで、公益通報を目的とした事案ではないと判断しています。仙台市保健所の立入検査でも、害虫は確認されませんでした。

出典:読売新聞オンライン

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匿名投稿であっても、発信者情報開示請求により特定は可能です。2022年10月に施行された改正法により、発信者情報開示命令という非訟手続が新設され、従来より短期間での特定が可能になりました。

権利侵害の虚偽申告

ECモールの権利侵害申告フォームを用いて、実際には権利侵害がないにもかかわらず競合商品の削除を申告した行為が、不正競争防止法2条1項21号の信用毀損行為にあたると判断された裁判例があります。

東京地裁は2020年7月10日、商標権侵害の申告を虚偽事実の告知と認め、信用毀損による無形損害50万円の賠償を命じました。

大阪地裁は2023年5月11日、画像の著作物性が認められないケースで、著作権侵害の申告を虚偽事実の告知と認定しています。

出典:大阪地判 令和5年5月11日

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プラットフォームの正規の窓口を使った行為であっても、内容が虚偽であれば営業誹謗にあたります。知的財産権の警告を出す際は、権利範囲の確認が不可欠です。

職場に潜むネガティブキャンペーンとその対策

職場に潜むネガティブキャンペーンとその対策

ネガティブキャンペーンは社外だけの問題ではありません。

職場内で発生した場合、離職や生産性低下という形で直接的な損失につながります。

社内の対立構造と生産性の低下

一部門が他部門のミスを過剰に指摘したり、不満を陰で広めたりすると、信頼関係が損なわれ、業務の進行が妨げられます。

対立が深刻化すると心理的安全性が低下し、社員が意見を言いづらくなります。その結果、創造性と効率性が失われ、優秀な人材の離職につながります。

対策としては次の3点が有効です。

  • 情報共有の強化
    全員が同じ情報をもとに判断できる状態をつくる
  • 問題解決型の対話
    感情的な対立を避け、事実と課題に焦点を当てた話し合いを促す
  • 評価し合う文化の醸成
    成果や努力を認め合う仕組みを整える

自己否定的な発言が職場の士気に与える影響

「自分なんてどうせ役に立たない」といった自己否定的な発言の繰り返しも、職場におけるネガティブキャンペーンの一種です。

一見すると無害に見えますが、周囲に無力感を広げ、チーム全体の士気を下げる要因になります。

対策としては次の4点が有効です。

  • 共感とサポート:発言を否定せずに受け止めたうえで、別の見方を示す
  • 小さな成功体験の提供:無理のない目標を設定し、達成を積み重ねられるようにする
  • フィードバックの強化:努力や成果を具体的に伝え、自信につなげる
  • 相談しやすい環境の整備:不安や悩みを一人で抱え込ませない仕組みをつくる

退職者による社外への発信と事前の備え

職場内の不満が解消されないまま退職に至ると、転職口コミサイトやSNSで発信される可能性が高まります。この段階に至ると、削除は容易ではありません。

労働環境に関する体験の記述は、真実であれば違法とは言えないためです。

そのため、社内で対処できる段階での対応が最も効果的です。

退職時のヒアリング、匿名の意見窓口の設置、労働環境の記録と改善が、結果としてWeb上の評判を守る施策になります。

なぜネガティブキャンペーンをするのか

なぜネガティブキャンペーンをするのか

ネガティブキャンペーンには目的とリスクの両方があり、仕掛ける側にも心理的な背景があります。

構造を理解しておくと、感情的な応酬に巻き込まれず、事実ベースで対応しやすくなります。

仕掛ける側の目的とリスク

ネガティブキャンペーンの目的は、相手の評価を下げることで自らを相対的に有利に見せることにあります。

選挙やビジネスにおいて、有権者や消費者の支持を得るために用いられます。

一方で、攻撃的な姿勢は「協調性に欠ける」という印象を与え、仕掛けた側の評価を下げる逆効果を招く可能性があります。

批判の内容が不正確であったり、感情的なトーンが強すぎたりすると、発信者自身の信用を失います。

仕掛ける人の4つの心理

心理的要因内容
自信の欠如自分の実力や成果に自信が持てず、他者を下げることで相対的に優位に立とうとする
競争意識の高まり短期的な成果を優先し、長期的な信頼の損失を軽視する
他者との比較による劣等感比較によって劣等感を抱き、相手を貶める行動につながる
集団の影響集団心理や競争環境の影響で、個人が攻撃的な行動を取る

これらは職場でのハラスメントや、SNS上の炎上の背景としても共通して指摘される要因です。

ネガティブキャンペーンを受けたときの対処法5ステップ

ネガティブキャンペーンを受けたときの対処法5ステップ

被害を受けた際は、順序を守って対応することが重要です。

順序を誤ると、証拠が失われたり、反論によって二次拡散を招いたりします。

STEP1:証拠の保全

削除される前に、次の情報を記録します。

  • 投稿の全文が確認できるスクリーンショット(URLと日時が写り込む形で撮影する)
  • 投稿URL、投稿日時、アカウント名
  • 投稿ページを印刷したPDF、またはWeb魚拓

投稿が削除されると発信者の特定が困難になるため、削除請求より先に証拠保全を行ってください。

STEP2:違法性の判断

前述の5類型に照らして、法的手段の対象になるかを判断します。

判断が難しい場合は、この段階で弁護士に相談するのが確実です。

正当な批判や事実に基づく評価は、削除の対象になりません。

この見極めを誤って削除請求を繰り返すと、かえって注目を集める結果になります。

STEP3:削除の請求

権利を侵害する投稿については、サイト管理者やプラットフォーム事業者に削除を請求します。

2025年4月1日に施行された情報流通プラットフォーム対処法(旧プロバイダ責任制限法)により、月間平均利用者数が1,000万人以上の大規模事業者には、削除申出への対応が義務付けられました。

申出を受けた場合、原則として7日以内に判断結果を通知する必要があり、削除の基準を策定・公表することも求められています。

違反した場合は最大1億円の罰金の対象となります。

以前より請求の道筋は明確になっていますが、削除されるのは権利侵害が認められる投稿に限られる点は変わりません。

STEP4:発信者の特定

損害賠償請求や刑事告訴を行う場合は、発信者の特定が必要です。

2022年10月に施行された改正法で発信者情報開示命令の手続が新設され、従来の二段階の裁判手続に比べて短期間での特定が可能になりました。

アクセスログの保存期間は事業者によって3カ月から6カ月程度であるため、着手の遅れがそのまま特定の失敗につながります。

STEP5:検索結果と生成AIへの対処

削除できない投稿や、すでに拡散した情報については、見え方を整える対応が必要になります。主な手段は3つです。

手段対象内容
逆SEO対策検索結果ネガティブな記事の表示順位を下げ、正確な情報を上位に配置する
サジェスト対策検索候補社名と併記されるネガティブな候補語に対応する
ブランドLLMO対策生成AIの回答AIが参照する情報源を整備し、社名についての回答内容を適正化する

削除請求は権利侵害が認められる投稿にしか使えないため、報道記事や正当な批判については、この段階の対応が現実的な選択肢になります。

やってはいけない5つの対応

  • 感情的に反論する:二次炎上の最大の原因です。事実確認が済むまで追加の発信を止めてください
  • 投稿を静かに削除する:自社の投稿が原因の場合、削除は隠蔽と受け取られます。経緯の説明を伴わない削除は逆効果です
  • 口コミの削除を利用者に強要する:新たなトラブルの原因になります
  • サクラレビューで打ち消す:ステルスマーケティング規制(景品表示法)違反にあたり、事業者名が公表される可能性があります
  • 放置する:初動が遅れるほど、ログの保存期間切れと拡散の両面で不利になります

ネガティブキャンペーンの相談先の選び方

ネガティブキャンペーンの相談先の選び方

被害の内容によって、適切な相談先は変わります。

まず自社のケースがどこに当てはまるかを確認してください。

相談先別の特徴と使い分け

相談先得意な領域費用の目安向いているケース
弁護士削除請求、発信者情報開示、損害賠償、刑事告訴案件により変動明確な権利侵害がある、実損が発生している
風評被害対策会社逆SEO対策、サジェスト対策、AI検索対策、モニタリング案件により変動削除できない情報への対処、継続的な監視
警察刑事事件としての捜査無料脅迫、業務妨害など刑事事件性が高い
違法・有害情報相談センター(総務省委託)削除方法の助言無料まず何をすべきか整理したい
法務局・人権擁護機関人権侵害に関する相談、削除要請無料個人に対する誹謗中傷

対策会社を選ぶときの確認事項

  • 対応実績と、対応可能な範囲(削除、順位対策、サジェスト、AI検索など)が明示されているか
  • 料金体系が明確か(成果の定義と、成果が出なかった場合の扱いが契約書に記載されているか)
  • 法的手続が必要な場合に、弁護士と連携できる体制があるか
  • 効果の測定方法と報告の頻度が定められているか

なお、削除そのものは法律事務であるため、弁護士以外が代理して行うことはできません。「必ず削除できる」「確実に消える」といった表現を用いる事業者には注意が必要です。

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ネガティブキャンペーンに関するよくある質問

ネガティブキャンペーンに関するよくある質問

ネガティブキャンペーンについて届く質問をまとめました。併せて確認してください

ネガティブキャンペーンは違法ですか?

行為そのものは違法ではありません。

事実に基づき、発信者を明らかにして行う批判は原則として適法です。

虚偽の事実を含む場合や、私生活上の情報を暴露する場合に、名誉毀損罪、信用毀損罪、不正競争防止法違反などに該当します。

ネガティブキャンペーンと誹謗中傷はどう違いますか?

内容の真実性、発信者が明示されているか、目的の3点で異なります。

ネガティブキャンペーンは事実に基づき発信者が明確であるのに対し、誹謗中傷は虚偽または人格攻撃を含み、匿名で行われることが多いのが特徴です。

競合他社に悪評を流された場合、どの法律で対応できますか?

不正競争防止法2条1項21号(営業誹謗行為)に基づき、差止請求と損害賠償請求ができます。

悪質な場合は刑法233条の信用毀損罪・偽計業務妨害罪として刑事責任を問える可能性もあります。

競合を名指しした比較広告は出せますか?

出せます。

ただし、

①主張内容が客観的に実証されていること
②数値や事実を正確かつ適正に引用すること
③比較の方法が公正であること
という3要件をすべて満たす必要があります(消費者庁 比較広告ガイドライン)。

匿名の投稿でも発信者を特定できますか?

可能な場合があります。

2022年10月に施行された改正法で発信者情報開示命令の手続が新設され、従来より短期間で特定できるようになりました。

ただしアクセスログの保存期間には限りがあるため、早期の着手が必要です。

ネガティブな口コミは削除できますか?

権利を侵害する投稿は削除請求の対象になりますが、実際の体験に基づく批判や報道記事は削除できないのが一般的です。

その場合は、逆SEO対策やサジェスト対策で見え方を整える方法が現実的です。

生成AIが自社の悪い情報を回答する場合はどうすればよいですか?

生成AIはWeb上の情報を参照して回答するため、参照元となっている記事への対応と、正確な情報を発信するコンテンツの整備を並行して進める必要があります。

元の投稿を削除しても、すでに参照されている情報がすぐに反映されなくなるわけではありません。

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まとめ:違法かどうかは「事実かどうか」で決まる

この記事では、ネガティブキャンペーンの意味から違法になるケース、事例、対処法までを解説しました。

  • ネガティブキャンペーンそのものは違法ではなく、事実に基づく批判は原則として適法である
  • 違法性を分ける基準は表現の強さではなく、内容が事実として証明できるかどうかにある
  • 企業間では不正競争防止法2条1項21号(営業誹謗行為)が最も直接的な根拠になる
  • 比較広告は、客観的な実証・正確な引用・公正な比較という3要件を満たせば実施できる
  • 2026年7月に成立した改正法により、選挙時のSNS上の偽情報対策が強化される(2027年3月1日施行予定)
  • 被害を受けた際は、証拠保全から着手し、削除・発信者特定・検索結果とAI回答への対応の順に進める

削除できる情報と、削除できない情報があります。後者にどう向き合うかが、企業の評判を長期的に左右します。

#ネガティブキャンペーン

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